私は常に、ないものねだりをしている。
例えば今に満たされていても
ないものねだりをしてしまう。
贅沢だと分かっていても。
そんな自分が嫌になって
心がくたくたになる。
例えば、辛かった日々でさえも
今よりももっと生きた心地がしなかった
過去の日々でさえも、乗り越えてしまった今だからなのか戻りたいとさえ願う。
私が常にないものねだりしている夢の中には、あの子がいてあの子との日々をもう一度取り戻したいという願いが含まれるのだ。
過去は美しいから過去である。
たとえ私の心がまた生きれなくとも
あの子がいたら私は死んでも良い。
あの子との未来より
あの子との過去が
私は今欲しい。
未来なんて本当はいらなかった。
私が好きだったあの子が
私の中で生き続けたら
私は過去になっていい。