気づいたら春になっていた。
大好きだった友人は生きているだろうか。
私はふとその友人を思い出す。
嫌いにはなれないしもう会うことはなくとも私が一番大好きだった友人を思い出す春。
もう会うことが叶わなくとも、私はその友人を今でも愛してるといえる。
2週間に一度変わらず精神科に通院している。
これを一年続けたことはとても偉いと自分を褒める。
医者に社会との繋がりを持てとデイケアを勧められ、この春からデイケアに通う。
朝起きることがこんなに辛いこと、朝の空気がこんなに美味しいと思うこと、交通機関を利用する難しさ、時間を守る難しさを痛感した。
生きるとは社会との繋がりとはこんなに辛いことだということを忘れていた。
周りの人間がこんなに辛い思いをしながら生きてるなんて。私もこう生きることに慣れていけるのかただ不安だった。
一年前まで想像できなかった生活とメンタルの安定を実感している。(時々情緒不安定にはなる)
私は一年まえより、東京への執着が無くなった。
理由は簡単だった。
心が東京に居るよりずっと楽だから。
人と比べたり見栄を張ったり
欲望も無くなった。
それがずっと悲しい事だと思っていた。
これらが無かったら生きていく意味が無いとさえ思っていた。でも今はそうは思わない。
もちろんまだ問題点はあるし
精神だって完璧じゃない。
親にも死ぬまで償いをしないといけないと思う。
迷惑をかけている。
でも今ここでなら、まだやり直せるとそんな光が見えた。
私は東京にいた7年間
「あの子」に執着して生きてきた。
「あの子」に憧れていた。なりたかった。
でもそんな「あの子」が私を突き放してくれたから今私が生きている。「あの子」から離れてわかった。
わたしは「あの子」がいなくても生きていけるのだ。
だから感謝しよう。
生かしてくれたあの子に。